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山本浩一

和だんすミュージアム

蔵王温泉への上り口近くにある
「和だんすミュージアム」を取材
しました。

案内していただいたのは、2代目社長の
井上英俊さん。

このミュージアムには、江戸から
大正まで、井上さんが30年かけて
集めた約50もの選りすぐりの
和だんすが展示されています。

かつて嫁入り道具として使われた
和だんす。当時は、嫁ぐ際、親戚や
近所の人に嫁入り道具のお披露目が
あったそうで、娘が恥ずかしい思いを
しないようにと、両親の見栄もあって
贅沢な金具の装いが現れたという。
井上さんの話を聞いていると、
その形一つ一つが特徴的で、両親や
職人さんなど、当時の人々の
様々な想いが詰められていることが
わかりました。
例えば、金具。当時は、貴重だった
鉄を使い、一つ一つ手作りされた
一点ものであるばかりか、
何かの形に似ているこのデザインにも
意味があるんだとか。


これはコウモリを模したもの。
なぜ、コウモリかと言うと、
幸せが盛りだくさん、幸盛(コウモリ)という意味が込められているんだとか。

財産などを隠すのに使われた和だんす。誰もが触りたがらないようにと、
金具を山や海にいるヒルに模した
ものもありました。

金具がガッツポーズをしているように
見えませんか。笑

ミュージアム内では、産地別に
太平洋側と日本海側に分けて
見られるようになっています。
井上さんにお話を伺っていたら
当時の生活ぶりや考え方、文化が
わかって、とても興味深く、
あっという間に時間が過ぎて
しまいました。
 和だんすのリメイクも行っている
「家具のヤマヒョウ」の
「和だんすミュージアム」は
入場無料で、水曜が定休です。

 蔵王へ来る際、訪れてみては
いかがでしょうか。

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